石垣島で冬の散歩をしていると、鮮やかな黄色い花が目に入ることがあります。地元の方の中には、この花を「ちーぱっぱ」と呼ぶ人もいるそうです。可愛らしい名前ですが、一体どんな植物なのでしょうか?今回は、この黄色い花の正体と、島ごとに異なる呼び名の面白さについてご紹介します。

「ちーぱっぱ」の正体は?
「ちーぱっぱ」と呼ばれるこの植物の正体は、**ツワブキ(石蕗)**です。特に沖縄県周辺で見られるものは、ツワブキの変種である「リュウキュウツワブキ」として区別されることがあります。学名にも“琉球”を示す名前が入っているんですよ。
見た目の特徴
リュウキュウツワブキは、ツワブキ同様、葉に厚みとツヤがあり、フキに似た雰囲気を持っています。花はキクのような黄色い頭花で、冬から春先にかけて咲き誇り、島の季節の移ろいを告げるサインとなっています。
どこで見られる?
リュウキュウツワブキは、森林内や渓流沿いなど、湿り気のある場所に生育することが多いようです。環境に合わせて葉の形が変わることもあるため、同じツワブキでも場所によって少し違った“顔つき”を見せてくれるのが面白いところです。
島ごとに異なる方言名
ツワブキは、沖縄県内でも島によって様々な方言名で呼ばれています。沖縄本島では「チーパッパ」、宮古島では「ツパパ」、八重山諸島では「ツブルングサ」など、同じ植物でも呼び名の世界は島ごとに大きく異なります。
沖縄本島:「チーパッパ」
沖縄本島の読谷村などで作成された「しまくとぅばマップ」では、「チーパッパ」以外にも、「チーパッパー」「チーチーパーパー」など、地域によって微妙に異なる呼び方が記録されています。同じ島の中でも言葉が変化していく様子が感じられて興味深いですね。
石垣島:「頭草(チュブリングサ)」
石垣島では、ツワブキの方言名として「チュブリングサ」が紹介されることがあります。これは「頭草」という意味で、植物の見た目から名付けられたと考えられます。沖縄本島の「チーパッパ」とは全く異なる発想で、島言葉の奥深さを感じます。
「すずめの学校」との関係は?
ここで、童謡「すずめの学校」を思い出してみてください。「チイチイパッパ、チイパッパ」というフレーズがありますよね。これは、すずめの鳴き声と羽ばたきの音を表していると言われています。
沖縄の「チーパッパ」と、童謡の「チイパッパ」。音がそっくりで記憶に残りますが、方言が童謡から来ているとは断定できません。偶然の一致として楽しむのが良いでしょう。
食べられる?注意点も!
ツワブキは食用にもなりますが、注意が必要です。資料によると有毒成分が含まれているため、アク抜きが必須とされています。茎を茹でてアクを抜き、甘辛く煮て「キャラブキ」にするのが一般的な食べ方です。
冬の散歩で見つけてみよう
冬の石垣島を散歩する際は、ぜひ黄色い花を探してみてください。「ちーぱっぱ」なのか「チュブリングサ」なのか、島言葉の違いに思いを馳せながら観察してみるのも楽しいかもしれませんね。
